トンネルの先には何があるのか?その3
・・・つづき。
42歳。ギタリスト目指して2年目。ちゃんと弾ける曲は1曲も無い。
オリジナル曲もゼロ。
浜松市の工場勤務を自ら辞めて、無職になった。貯金は最後にもらった給料のみ(20万円位)。
とにかく東京に住みたかったけど、家賃が高いので埼玉県朝霞市にアパートを借りた(駅近2DKで5万円台)。
実は、この年に僕は結婚をした。
でも、家族の事は本人の許可をもらっていないので書かない。
ついでに言うと、自分の事を正直に語るかどうかはずいぶん迷った。
特に、年齢と仕事。
無名の何者でもない、その他大勢の1個人だけど、それでも公開には勇気がいる。
でも年齢をごまかそうとすると時代背景が曖昧になる。下手すると矛盾が生まれる。
そこに常に気を使わないと、つじつまが合わなくなる、と思った。
余計なテクニックが必須となる。
顔もさらす。ただし、写りの良いやつのみ使用。
今は自毛。でも薄くなってウイッグを使った時コクるかは未定。
実は既に薄いです。
万が一知ってる人が読んで(いや、実際読んでいるのだが)、
あれえ、お前~歳だろう?と暴かれるのが1番恐ろしい。
それから、学歴コンプレックスだ。
ずっと劣等感を抱えてというか、抱きしめて生きてきた。
諸事情で、高卒止まり。
諸事情でとあえて言うところが、実にいやらしい。
だから僕は1度も同窓会というものに顔を出したことは無い。
こればっかりは歳をいくらとっても引きずる。
まあその話も、後にまたするかもしれない。
最初、自分の経験を元にタッピング奏法の習得過程を、興味のある人に読んでもらいたいと思って、このブログをはじめたけど、僕の人生丸ごと書いてしまおうかと思うようになった。
あくまでも自分のギター独習に関連性がある部分においてだが(今は)。
それには真実だけを書いた方が、楽だし、矛盾が生まれない。
恥ずかしいけど。でも本人が思う程には、誰も気にしちゃいないのは知ってる。
ほとんど知らない人達だし。
えーと。
さて。
とにかく生活が最優先だから、職探しが急務。
車の免許以外には、潜水士(国家資格)と、小型4級船舶免許しかない自分のキャリア。
以前のダイビングのプロ活動においては必要だったが、もう何の意味も無い。
PADIという団体からも退会した。
インストラクター資格も返上。
ギターの練習の事だけを考えて、職探しをした。
この歳でコンビニやファストフード系はパスしたい(頑張っている年配の方ごめんなさい)。
ずっと接客系の仕事をして来たから、しばらくはそういう系から離れたいと思い、お客相手ではない仕事を探した。
でも、そんなに好条件の仕事なんてあるわけも無く、まして仕事以外の時間が欲しい訳だから、なかなか決められなかった。
決めたのは、住んでいる朝霞から通いやすい池袋の、ビジネスホテルのベッドメイクさん。当時で自給1000円。
朝7時~午後2時。暇な日は午後1時には帰れる。
スタッフは、おばさんばっか。
男は僕だけ。
でもそんなことにかまってはいられない。
とはいっても、皆とても優しく、いい人達ばかりだった。
その時のチーフとは今でもラインでつながっている(彼女今、約70歳)。
毎日毎日ベッドメイクの日々。
とにかくチェックインの15時までには空室の全てをきれいに仕上げなくてはならないのだ。
最初は難しくてふにゃふにゃのベッド仕上がりだったけど、3ヶ月くらいで自分も感心するくらいビシーッと上手に早くできる様になった。
つづく・・・